「建築を通して、モノを大切にする過程の目に見えない部分にある価値を伝えていきたい。それがT-PLASTERの目標です」

空間づくりにおいて、機能性やデザインはもちろん大切なコトですが、T-PLASTERが作る空間や家具はそれ以上に、ユーザーが愛着を持って長く付き合えることを重要視しています。

木材を使った家具は、定期的にオイルを入れれば良い状態をキープでき、美しい艶が出る。利便性だけを考えれば、身近なモノに手間をかけることは、ある意味無駄な時間だと感じるヒトもいるかもしれません。

しかし、私たちはそのひと手間に価値があると考えています。素材に触れ、直接メンテナンスをすることで愛着が湧き、ひとつのモノを大切に長く使いたくなる。そんな、愛着を受け止めてくれるモノを作ることを意識しています。

時代の進歩を否定するつもりはありませんが、現代は先進性を追い求めた結果、モノの本質からかけ離れたプロダクツが溢れているように感じます。

例えばカメラや乗り物は、“撮る”、“乗る”という本質的な機能は、随分前の時代に完成されています。その先にある新しさは、楽をすることで人間の感覚を鈍らせる、本来は不必要なオプションがほとんどのような気がするのです。

もちろん、私自身も快適で便利なモノの恩恵を受けて生きています。しかし、そこばかりを求めると、モノの本質を見失い、一見無駄な“ひと手間”を楽しむ心の余裕を感じることができなくなってしまいます。

また、私には「建築をエンターテインメントにしたい」という思いがあります。オーダーを受けて、希望通りの空間を提供するだけではなく、コンセプトを決めて材料や家具を選ぶ、その空間ができるまでの過程にある楽しさを伝えていきたいのです。

T-PLASTERのアイデアや技術が詰め込まれたショールームは空間作りのサンプルであり、T-PLASTERの価値観を理解してもらう媒体だと考えています。モノの本質を楽しむ空間づくりに興味がある方は、是非一度遊びに来てください。